ソーシャルメディアはプライバシーにも信頼性にも貢献するかも?というGoogleの調査

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via flickr by Sean MacEntee

FacebookのIPOは早くて水曜日とWall Street Journalが報道した数日前、Googleがプライバシーポリシーと利用規約を更新しました。この更新によってGoogleは各サービスから取得するユーザー関連の情報がて統合され、ターゲティングを強化することができるようになる、と言われています。一方で、

Googleは今回の改訂がユーザー体験の向上につながると主張しているが、プライバシー擁護者などは、異なるさまざまなWebサイトで自身の情報を共有する習慣のないユーザーを裏切る行為だと批判している。

という声も同時に起こっているようです。

すでにGoogleの検索結果には、Google + の繋がりのデータが併せて表示されるようになっていて、さらにAndroidを含むGoogleの各サービスからのデータが統合的に集められ、検索結果や広告に反映されるとしたら、

それは事実上、ユーザーと世界で最も人気のある検索エンジンとの関係を書きかえることになる (wsj.com)

といっても過言ではないのかもしれません。

そんな批判の発生を見越して、ということではないでしょうが、"Vanity or Privacy? Social Media as a Facilitator of Privacy and Trust"というGoogleによる調査が公開されていました。ここでいうVanityとは日本でもエゴサーチとして知られているものをさしており、意訳すると「エゴかプライバシーか?プライバシーと信頼とを促進する存在としてのソーシャルメディア」という感じでしょうか。

さて、そのリサーチで語られていることの一つ目が、「Vanity検索(エゴサーチ)はプライバシーにも役立つ」、というもの。

ソーシャルメディアは、ソーシャルネットワーキングのプロファイルや投稿によってより豊富な検索結果をもたらし、個人のブログ、ウェブページ、トランザクションのパブリックレコードと同様にアピール力のあるものとなり得ます。

実際、調査対象(n=200人、24-25歳男女)の約半数がエゴサーチをしたことがあり、オンライン上の評価に高い関心があるという結果になったそうです(もしくはその逆でエゴサーチをしない人はオンラインでの評価に関心がない)。

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プライバシーに役立つ、というよりも良くいわれるセルフブランディングに役立つ、といったほうが、しっくりくる調査結果ではありますが、明確に2分されるのは面白いですね。

また、調査の中で語られていたもうひとつのことは、「ソーシャル検索の表示は情報の信頼性を増す」というもの。

下の表は、ある情報に「ニュースサイトの人気記事」あるいは「Facebookで数多くLikeされた記事」という情報が付加された時とされない場合とで関心がどのように変わるかを調べたもの(n=615)。

記事やトピックへの関心、ブックマークや共有への関心が、両方の場合で高まっていることが分かり、共有への関心はわずかながらFacebookで数多くlikeされている、という条件が示された場合のほうが高くなっています。

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これも、信頼性というよりは関心が高まる、というレベルの事かな、という感じがしますが、ソーシャルメディアでの評価が一般ニュースサイトでの閲覧量に匹敵しうる付加価値をもたらす、ということを示しています。

いずれの結果もこの調査の結論で、

ソーシャルメディアの有用性(評価の監視と情報への信頼獲得)は、プライバシーの問題を上回る利点 

と書かれているほどではないにしても、

最も重要なチャレンジは、こうしたプライバシーがもたらす利点を、プライバシーの他の問題点に妥協することなく実現することです。

というのは確かにその通りですね。

要するに自分でコントロールできているのかどうかにつきると、個人的には思いますが。

さて、最後に昨年6月に行われたD9(All Things Digitalのカンファレンス)でGoogleのエリック・シュミット会長が登壇した際に語った言葉を引用したいと思います。

Googleは、ユーザーが匿名で検索ができる場の提供を続けます。私たちが獲得する個人情報に関してユーザーがコントロールができるように深くコミットしています。例えば、Googleにログインせず、自分が誰かということを私たちに教えないままユーザーがGoogleを使いたいと思うとします。これは今後も変わらずに提供します。

Facebookの家族欄に「出産予定」オプションが追加:広告ターゲット特定の一助にも?

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Facebookのステータス変更、自分の知り合いに近況報告をする手軽な手段ですが、新たなオプションが追加されました。

それが上の画像にある「出産予定」。

交際ステータスの変更(独身⇒交際中への変更など)があると、お祝いコメントが殺到しますが、この出産予定オプションも非常に盛り上がりそう。

生まれてくる子供の名前を任意でつけられるのもいいですね。

同時に、企業にとっては、広告のターゲット特定にこのオプションが一役買いそう。。。

ちなみに、自分以外のアカウントを家族として追加することもできるので、名前がきまっていたら子供のアカウントを代理取得して家族に追加してもいいかもしれないですね?

アンチFacebookのスタートアップCanvasのCEO「匿名性は信頼性」:実名では生み出せない様々な価値

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via blog.canv.as

日本が震災に見舞われていたころ、アメリカでは音楽、フィルム、インタラクティブのコンベンション、SXSWが開催されていました。

そのコンベンションのキーノートスピーチに立った一人が、実名にこだわるFacebookのCEO Mark Zuckerberg氏の真逆の立場をとる、Christopher Poole氏。

若干22歳でこのステージに立ったChristopher Poole氏は、15歳のときに"moot"という名前で匿名コミュニティの4chanを立ち上げた人物。その彼が2008年に23歳でZuckerberg氏が立ったのと同じSXSWのステージで紹介したのが、現在クローズドβ公開中のCanvasという4chanをより現代的なインタラクティブな仕様にした新しいSNS(上図)。

もちろんデフォルト設定は匿名。

そんなChristopher "moot" Poole氏に関する記事がなかなか面白かったのでその一部をご紹介。

ユーザーが「匿名」で投稿する"anti-Facebook"の4chanの設立者として知られるPoole氏は、ステージで匿名性を賞賛し、ZakerbergはWeb上での実名の使い方に関して「完全に間違っている」とし、聴衆にこう言いましたた「匿名にこそ信頼性がある」。

「オンラインの匿名性はくだらないものを生み出す一方、体制の反対派や、告発者、疾病患者などにとっては非常に重要です」とTor プロジェクトのexecutive director、Andrew Lewman氏は言います。

Poole氏はまた、匿名性は人々をリスクから解放しイノベーションを生む、としています。

告発という点ではその急先鋒はかの有名なWikileaksでしょうし、多くの人が利用する実名コミュニティで深刻な疾病について語る、というのは確かに現実的な感じがしません(公開されている方もいると思いますが)。
 
また、匿名性が有効活用されているのは特別な話ではなく、例えば新聞の政治面で、「党内幹部の一人はこう話す」「関係筋によると」などと匿名でのコメントが掲載されるのは日常(その際の記者の義務は情報源を公開しないこと)。
 
Facebookの注目が高まるたびに取りざたされる、「実名 vs. 匿名」ですが、実名が匿名を完全に駆逐するなんてことはなく、ユーザーによる使い分けが進むだけなんでしょうね。ただ、一般的に「ビジネス」という面からは実名制のほうに(拡がりやトラフィックを生む力、ターゲティングのしやすさ等)分があるのは確かだと思います。

ところでこのエントリを書きたくなったきっかけは、実は下のような2チャンネルの書きこみでした。

震災後の「不謹慎」という見えないルールの中で、実名ではこういうこと書けないけど、書きたくなる気持ちはなんとなくわかりますし、さながらWar roomの様相を呈していたタイムラインから抜け出してこれらを読んだ時、正直和みました。
 
匿名性が生む信頼性、というようなお堅い話ではなく、こんなところにも匿名性の良さはあるよな、と感じます。
 
※Canvasのβ版の参加にはFacebookコネクトを必要としていますが、これについてPoole氏は「サインアップする人たちが本物であることを確かめる必要があるため」とコメントしています。

ご参考

Facebookならではのバレンタインデーアンケート:交際ステータスの変更はどのくらい?

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今日はバレンタインデー、ということで、週末公開したエントリ「バービーとケンのソーシャルメディア バレンタインキャンペーン:季節性や場所を生かした秀逸なストーリー演出」に続き、こんなネタをご紹介。

Facebookでこんなアンケートが実施されていました。

昨年のバレンタインデーで、交際関係に変化が生じた人はどのくらいいると思いますか?

What was the increase in people who changed their Facebook relationship status on Valentine's Day last year?

Facebookのいわゆる「交際ステータス」の変更をどのくらいの人がしたか、ということですよね。

母数が大きいので、10%だとしてもそうとうな数になるのではないでしょうか??

交際状況まで開示するFacebookらしいアンケートですね。投票してみてはいかがでしょうか?

追記:結果が公開されていました↓
 
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Facebook の「写真」で、自動の顔認識によるタグ付けサポート機能が実装される予定

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さー、どんどんタグ付けしてくださいよ〜、と言わんばかりの新機能がFacebookに来週からUSで展開されていく模様。

mashableによると、新たに提供されるThe Suggestionsは、Facebookの写真機能に顔認識を実装したもので、写真のタグ付けをする際に同じ人物と思われる人を自動でグループ化し、タグ付けの氏名まで提案する、というもの。

上の画像では、Francis Luuさんの画像がグループ化され、名前も提示されています。ユーザはこれをただセーブするだけで良いそうです。

ソーシャルグラフがより完璧なものに近づく一方、あまり知られたくない(パーティの写真のような)画像が含まれている場合など、プライバシーの問題が発生が発生してきそうですね。

当然こうした問題が発生してくるので、自動化されたアルゴリズムによる友人からのタグ付けを、プライバシー設定の"Suggest photos of me to friends"からオプトアウトすることができるそうです。

アメリカのティーンが考えたFacebookでのトラブルを回避する方法:Super-Logoffと投稿の削除

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これはちょっと大人の社会にも無関係ではなさそう。

アメリカのティーンの女子が、Facebookで生じるトラブルを避けるためにとっている方法に関するエントリがあったのですが、実に興味深い内容でした。 

取り上げられていたのは2人のケース。

"Super-Logoff" を使うMikalahさん
MikalahさんはFacebookを使っていますが、彼女はログアウトするときに、アカウントを停止(deactivate)させます。彼女はこのことがアカウントを抹消するわけではない、ということを理解しています - これがポイントです。彼女が再びログインすると、自身のアカウントとすべての友達とのつながりを元に戻すことができます。 しかし、ログインしていない間は、彼女の掲示板(wall)にメッセージを書いたり、非公開のメッセージを送ったり、彼女の情報を見たりすることが、誰もできなくなります。彼女がログインすると、彼(女)らはそれらすべてができるようになります。
これは"Super-logoff"と呼ばれています。

すべての情報を消去するShamikaさん
ShamikaさんはFacebookのアカウント停止をすることはありませんが、掲示板の全メッセージ、ステータスの更新、Likeを投稿後速やかに消去します。彼女は次の更新をする際に、以前の更新情報を消去します。彼女は友人からのコメントを読んだ後、それを削除します。Likeをするときは友人がそれを見られるように数日たってから削除します。なぜコンテンツを削除するのかを聞くと、疑り深そうな目で見て「ドラマが多すぎるから」と答えました。
さらに詳しく聞くと、人々はとても騒々しくて、書いたことが原因で面倒なことが簡単におきてしまう。自分でも書いたことを覚えていようなものでも。だったら、その都度削除したほうがいい、と答えました。
 
両者に共通しているのは、実際の自分が不在の間デジタル上に残るもう一人の自分をいかにコントロールするか、ということす。

Super logoffを使えば、Fecabook上に残されるデジタルな自分を他人からアクセスできなくすることになりますし、コンテンツを削除すれば、そのとき必要な情報だけに留めることができます。

多感なティーンだからこそ生まれる面倒ごとはなんとなく想像できますし、Facebookを自分だけ使わない、というわけにもいかなそう。そうした環境下で、いかに身を守るかを考えて生まれたやり方なのでしょう。

こういうこともソーシャルメディア時代を快適に過ごすための秘訣といえそうですね。

ご参考

プライバシーとは自己責任:実名SNS利用の際に気をつけたいこと

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 via flickr (By opensourceway)

FacebookのCEO、Mark Zuckerberg氏の伝記映画"The Social Network"が公開され、日本にもその反響が伝わってきた直後といってもいいでしょう、先週突如Facebook旋風が発生しました。これには「果たして偶然の一致なのだろうか」などと勘ぐってしまいたくなりましたが。

さて、日本のSNSとFacebookの両者を大きく隔てていることのひとつが実名と匿名の違い。「実名SNSは日本には不向き」という意見がある中、先日Facebook日本代表の児玉氏は、

あくまでFacebookは実名をベースにここまで成長してきました。そのなかで情報を共有することによって得られる喜び、感動、驚きこそが、最も皆さんに感じていただきたいことです。それはずっと変わりません。ですので、日本市場において、たとえば匿名性に変えるとか、実名でなくても登録していいようにFacebookを変えていくといった予定はありません。japan.cnet.com

と実名路線を変えないことを明言。

実名SNSの懸念点のひとつとなるプライバシーについて確かにね、と思えるエントリを読むことができました。

プライバシーとはコントロールであり、匿名とは違う

Seth Godinは、プライバシーについて気にかけることはない、と言っています
プライバシーのことを気にするのなら、クレジットカードは持っていないでしょう。カード会社はあなたが何にお金を使ったかを全て把握しています。また、電話も使わないでしょう、どこかであなたが話していることをスキャンしているからです。私たちが最も気をつけなければいけないのは、予期せぬサプライズです。」

私はクレジットカード会社やAmazon、Google、Facebookなどが私の情報を使うのは気にしない。そんな私が欲しいもの、わかりますか?それはコントロールです。

企業が私の情報をどのように使うかについてコントロールしたいし、私の投稿やオンライン上の誰かの写真を見られるのは友達だけと設定したときに、私の友達「だけ」が見られるようにしたい。

実際、Facebookを使っているときの不安要因はプライバシーのコントロールです。

筆者はFacebook上で公開する内容はプライベート、Twitterやブログはパブリックとわけるようにし、フレンド申請もあまり存じ上げない方の場合は承認していません。当然直接知らない方に申請することもありません。自分のプロフィールは「友達の友達まで公開」、それ以外は全て「友達まで公開」の設定にしています。

詳しくは書きませんが、Facebookでガチガチにプライベート設定したとしても、簡単にWeb上にコンテンツの一部を公開することが可能ですし、相次ぐサービスアップデートでプライバシーの設定を逐一見直す必要もあります。例えば先日導入された、Facebook Placesに連動するプライバシー設定もそのひとつです。

さらにいうと、ソーシャルメディアなどに出す情報のコントロールを完全にできるようになったとしても、事故や他人のコントロールはできず、意図を持ってその情報を使われてしまう可能性は十分にあります。

結局は自分が出す情報には自分で責任を取らなければならない、という当たり前の話になると思います。投稿されるプロファイルは蓄積され、変えることはできません。

あちらとこちら(SNSとリアル、SNS内のグループ別等)顔を使い分けるということも、あまり想定しない方がいいかな、と。(Facebookの新Groupsはそこをある程度解決してくれそうですが)

つい数日前にも「Facebookアプリがユーザーの個人情報送信」とWSJなどというニュースが話題になったばかりです(続報)。

少なくともFacebookの利用については、サービスの進化に伴うプライバシー設定の確認を都度行った方がいいと思います。 

Facebook中毒な若い女性の使い方:半数がFacebook上で知り合った人とのデートOK、frenemiesやボーイフレンドの監視など

facebook ad by irina slutsky.
via flickr
 
日本のアクティブ・ネットユーザー6060万人に対してリーチ率3.1%に到達し、日本でも普及の兆しが少し見え始めてきたFacebook。
 
1,605名の18−34歳のソーシャルメディアユーザーを対象に5-6月に実施されたOxygen Media and Lightspeed Researchによる調査データのサマリが、Mashableに掲載されており、女性のFacebook利用についてのなかなか刺激的な内容だったのでご紹介。  
 
若い女性はFacebook中毒か?
 
・若い女性の57%がオンラインでの会話のほうが対面での会話より多いと回答。
・39%が自分をFacebook中毒だと公言している
・34%が朝起きて一番にすることがFacebook。歯磨きやトイレよりも先に。
・21%の18-34歳の女性が、Facebookを夜中チェックしている。
・63%がFacebookをネットワーキングのためのツールとして使っている。
・42%が自分の酔った写真を掲載しても良いと思っている。
・79%がキスしている写真は問題ないとしている。
・58%が"frenemies(友達のふりをした敵「friend(友だち)」+「enemy(敵)」)"の監視ためにFacebookを使っている。
・50%が全く知らない人とFacebookで友達になることをよしとしている。
 
デートのためのソーシャルメディア
・50%の女性が、Facebook上で知り合った人とのデートはOK(男性は65%)。
・6%の女性が、紹介のために使っている(男性は20%)。
・49%の女性が、ボーイフレンドの監視のために彼のアカウントにアクセスするのをよしとしている(男性は42%)。
・9%の女性が、Facebookを通じて破局したと回答(男性は24%)。
・ラッキーなことに、91%の女性がFacebookを通じて破局するのは良くないと思っている。
 
女性とプライバシー
・18-24歳の女性の54%が、Facebookにプライベートな情報を投稿していない、と回答。
・89%が親に見られたくないものは投稿すべきでないと回答。
 
Frenemiesや恋人の監視のためのツール、というのはちょっと怖い使い方ですが、逆に一種の抑止力(?)にもなってるかもしれないですね。 
 
日本でもこんな感じになるのでしょうか??
 
 
ご参考

Facebookのプライバシーポリシーについて理解しておきたいこと:米国で退会者が続出している理由

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アメリカ合衆国憲法よりも長いと言われる、Facebookのプライバシーポリシー。そのプライバシー設定は、基本的に選択式のオプトアウト方式で、シンプルとは言えないものです。
 
最大限の情報開示状態からオプトアウトするためには、50以上のプライバシーボタンをクリックし、170以上ものオプションから選択しなければならない。
 
To opt out of full disclosure of most information, it is necessary to click through more than 50 privacy buttons, which then require choosing among a total of more than 170 options.(nytimes.com)
 
その様子を示しているのが上の図です。
 
4億以上のユーザーを要する巨大国家ともいえるFacebook。そのたび重なるプライバシーポリシーの変更や、詳細かつ複雑な設定に退会者も増えているそうです。実際、Googleで今最も急上昇中の検索が、"How Do I Delete My Facebook Account?(アカウントの削除の方法は?)"だそうです
 
G
 
アカウントの消去は、Facebookの「アカウント設定」にある「アカウントの利用停止」を押していけばいいのかなと思うのですが、「アカウントの利用停止」は「アカウントの消去」ではないため、Googleでその方法が検索されているようです。ちなみに、「アカウントの利用停止」を押した場合は、携帯電話の有料サイトの退会防止施策を思わせる、「友達と連絡を取れなくなります。」というメッセージが友人の写真ともに現れます。
 
ただ、日本の携帯サイトの退会と異なるのが、これ。
 
Deactivate
 
チェックしてオプトアウトしない限り、Facebook上の友人とのつながりは残り、連絡をもらえばまたアカウントを使いたくなることでしょう(アカウントは残ったままなので)。
  
退会者を増やすきっかけとして、決定的だったのが最近ローンチされた、オープングラフへの取り組みとそれに連動するInstant Personalization機能のようですInstant Personalization機能はユーザーの情報を選ばれたサードパーティのサイトと自動的に共有するもので、現在Yelp、Pandora、MicrosoftのDocs.comの3つのサイトで限定的に展開されています。これによって例えば訪問者の興味にあった広告などを出す、ということもできるでしょう。
 
ですが、そのパートナーサイトにセキュリティホールがあり、攻撃にさらされたとしたらどうでしょう(ご参考:またYelpにセキュリティホール, Facebookのデータがまたまた危険にさらされる)?またそれがオプトアウトでの選択肢に変更されるとしたら。
 
ユーザーのきめ細かな情報や、ソーシャルグラフを活用して情報を整理することは、新たな広告のあり方を予感させるものであり、サイト訪問者数ニュースコンテンツへのトラフィックソースとしてGoogleをも脅かす存在となったFacebookのマネタイズの重要施策と考えられます(ご参考:FacebookのCOOが提唱する今起きている4つの「シフト」:新しい"Push"へ)。
 
ただし、Facebookの売り上げのために、ユーザーのプライバシー情報が危険にさらされる可能性があるとしたらどうでしょう?
 
そこに疑問を感じた人が退会しているのだと思います。
 
様々な記事や在米マーケターの@hisamiohさんの話などを聞く限りでは、この動きは、今回のことに限った話ではないようです。
 
ユーザが安心できる環境を明解にしてユーザに伝える態度が欠けています (@hisamioh)
 
Facebookが、最も重要なユーザーのプライバシー情報を扱っているにふさわしい配慮や安心感を与える努力が足りないと感じている人が多い様子。
 
そもそもプライバシー情報は信用できない人には教えたくないというのが普通ですからね。
 
こんなコメントもありました。
 
私たちはFacebookの顧客ではなく、その製品なのだ、と理解した。
I’ve realized we’re not Facebook’s customers: We’re its product.
 
FB(Facebook)は徐々に熱くなる水。ユーザーはカエル
FB=Slowly boiling pot of water. Users=Frog.(mediaemerging.com)
 
特にアメリカでは生活インフラとなっており、今さら辞めると不便、という人も多いFacebook。Googleをも凌駕する力を得たFacebook。そして、その利便性や拡張性ゆえこれから日本でも普及が進む可能性のあるFacebook。
 
カスタマイズで「自分のみ」に公開という設定をしても、実際には存在しないFacebookプライバシー、という情報もあります。
 
Webに出したものは世界中に公開される情報と理解し、ユーザー自身がどこまで情報をFacebook上に出すか、ということを管理して上手に付き合っていかなくては、ですね。
 
<少なくともこれだけは確認>
1. 「プライバシー設定」のページから「プロフィールをプレビュー」で自分の情報がどのように公開されているか確認。イメージと違っていれば再設定。
2. 「プライバシー設定」の「連絡先情報」で公開範囲をしっかりと設定
3. 写真アルバムを公開する時は、どこまで公開するかをアルバムごとに確認
4. 「プライバシー設定」の「検索」で、「Facebook上の検索結果」「公開検索結果」をしっかり設定
5. 「マイアカウント」の「Facebook広告で」、自分に関する情報開示範囲を設定
6. 常ににプライバシーポリシーが変わると思って、情報には敏感になっておく 。

追記:ブックマークレットで簡単にプライバシーの保護状況をチェックできるReclaimPrivacyも便利ですね。とくに「アプリケーションとウェブサイト」は忘れがちのようです。こちらで日本語解説されています。

追記2:シンプルなプライバシーオプションの導入が行われるようです。Facebook to Launch “Simplistic” Privacy Choices Soon | Epicenter | Wired.com

ご参考

ソーシャルメディアにおけるプライバシーについて:ソーシャルメディアで個人とプロを共存させる方法

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恐らくFacebookがプライバシーポリシーの設定変更についてのアナウンスをしたあたりから、ソーシャルメディアにおけるプライバシーについての意見を目にする機会が増えたように感じます。

FacebookのCEO、Zuckerberg氏曰く、

人々は情報などの共有を、よりオープンにより多くの人と行うことになじんできている。ソーシャルメディアの基準とは時間とともに発展していくものだ。

People have really gotten comfortable not only sharing more information and different kinds, but more openly and with more people. That social norm is just something that has evolved over time. (ReadWriteWeb)

たしかに匿名性を好む日本においても、Twitterアカウントは自分の名前でたてられている方がおおく、状況は変わりつつあるのだと思います。

さて、ソーシャルメディアのプライバシーを語る際に同時に考えさせられるのが企業のソーシャルメディア・アカウントをまかされている個人です。この場合どこまでプライベートな情報をプロフェッショナルなコミュニケーションに織り交ぜられるのでしょうか?

Twitterの軟式企業アカウントが話題になっている昨今、そんな問いに答えるエントリがあったので抄訳にてご紹介。

まず最初に整理をしなければならないのが、個人の情報といわゆるプライベートな情報の違い。例えば月曜の会議の始まりの「週末は何をした?」というような会話を想像してみてください。そこでは場の空気にふさわしくない話題については触れないでしょうが、ちょっとした、仕事直結の話題よりは少し深い、プライベートな情報を共有しますよね?こういったものがソーシャルメディアで提供可能な個人の情報です。

I think that many people confuse “personal” with “private.” Think about this like the beginning of a conference call on Monday where you spend a few minutes talking about how you spent your weekend. You probably aren’t going to reveal anything private, inappropriate or unprofessional in a conference call with a client or coworkers, but sharing a little personal information does help you get to know each other on a level that is slightly deeper than just having strictly work conversations. This is exactly the type of personal information you can easily share on social media.

では、具体的にどのようなことに気をつけながら個人とプロの情報を融合させていくのか?3つのポイントから語られています。

情報の価値:情報を投稿する前に、その情報が持つ価値について考えてみましょう。例えば「夕食のピザを調理中」というような情報ではあまり価値がなく、面白いとは言えないと思いますが、どんなピザかという情報やレシピへのリンクがついたりしていればそうではなくなります。料理の情報はあまり価値がないと思われるかもしれませんが、実際のところ人々は食事(の会話)を通じて繋がっているので食事の話題は政治や宗教よりもよっぽど自然なトピックと言えます。企業アカウントではあまり食事の話題は触れないかもしれませんが、自社製品についての自分の利用経験を語ったり、製品のデザインや定義などについて個人的な情報を付け加えることはできるでしょう。

Value is an important consideration for both personal and professional social media posts. Before you post something, think about the value that you can offer along with the observation. For example, “making pizza for dinner” is going to be of little value and less interesting to people than if you get detailed about the type of pizza and include a link to the recipe. While you may be thinking it’s silly to post about food, the reality is that people really bond around food; they enjoy talking about it, and it’s way more neutral than politics or religion. In other words, it’s a relatively safe topic, but one that people are very passionate about. Now, you probably wouldn’t post something like this to a corporate account for your brand (unless you are Tony Hsieh from Zappos), but you can talk about your products in a personal way by adding a note about your experience with the product as the author of the post. Maybe you helped with the design or product definition, and you can mention your personal contribution to the product.

情報の多様性:情報に多様性をもたらすことも、個人とプロとのバランスをとる良い方法です。ただしこれは、現状に合せて的確なバランスを取る必要があります。例えば、Facebookを個人として使っている場合、仕事のことばかりを投稿するとあなたの個人的な友人はそれをあまりよく思わないでしょう。同じように、仕事の目的でTwitterを使っている場合、そこに個人的な情報ばかり投稿し始めたら、あなたのプロとしての見識に期待していたフォロワーを失うことになるでしょう。(状況に合せたバランスが重要で)私の場合、自分のツイートを何日かに一度振り返り、個人とプロの情報の適正なバランスが取れているかを確認するようにしています(情報とネタ、自分のプロモーションと他人のプロモーションなど)。

Variety can also play a big role in how well you balance the personal and professional. You should strive for an appropriate balance based on your situation with a nice variety in your posts. For example, if you use Facebook mostly for personal reasons, and you start posting almost exclusively professional updates, your personal friends will probably be irritated. Likewise, if you use Twitter mostly for work, and you start posting only personal updates, you’ll lose the people who are following you for your professional insights.  I make a point of looking at my Twitter stream every few days to make sure that I have an appropriate balance of personal and professional along with a few other things that I try to balance (informative vs. fun, self-promotion vs. promoting others, etc.)

文脈:個人となることの重要性は状況によって異なります。ですから「文脈」や(あなたが自分の)ブランドとして実現したいことを意識し、会社にとって正しい判断をする必要があります。難しいポイントは、一つのアプローチやアドバイスが全ての人や全ての状況にに通用するわけではないということ。すなわち、あなたが参加しているサイトやネットワークの規範にのっとりつつ、あなた個人と会社にとって正しいアプローチを取るということです。あなたにとっての正しいバランスについては、どんなブロガーやコンサルタント、専門家もアドバイスすることはできません。

Context is also important. Being personal is very important in some cases and less important in others, so you need to think about the context and what you are trying to accomplish as a brand, and make the right decisions for your company. The tricky part is that no one approach will work for everyone and no one piece of advice fits well in every situation. This means living within the norms of the various web sites or networks where you are participating, but coming up with an approach that makes sense for you and your company. No blogger, consultant or industry expert can make the decision about the right balance for you.

確かにその通り、という内容。

特に「いわゆるプライベート情報と、個人としての情報の切り分け」は一度理解すると、楽になりそうな感じがしますね。