バイラル動画のトップに君臨しているブランドは、あの「おじさん」だった!:Ad Age発表によるバイラル広告Top 10

Top10_videos

via adage.com

「これまで最も見られたバイラル広告Top 10は?」というエントリがAdAgeにありました。

様々なブランドのバイラル動画がありますが、その中でも栄えある第一位に輝いたのは、なな、なんと!あの「ブレンドおじさん」こと、Blendtecの「Will It Blend?」シリーズで、再生回数134,256,499回でした

個人的に好きなのは、筆者もこのブログで取り上げたことのある、iPad編です。

そして、YoutubeとTwittwerを巧みに連動させ、多くの著名人を巻き込んだ電撃作戦で記憶に新しい、the Old Spice Manの"Responses"シリーズは堂々の第三位に食い込んで、再生回数57,132,669回でした。

他にも、「伝説的な」バイラル動画、Doveの"Evolution"が第六位に入っていました(再生回数41,100,418回)。

  
個人的な感想としては、広告代理店を使わず、低コストでバイラル動画を作り続けているブレンドおじさんが一位になったという事実は、ソーシャルメディア時代の象徴ともいえる結果であり、なんだか嬉しい気持ちになりました。

成功事例を中途半端にまねしてはダメ:大ヒットしたバイラル動画キャンペーンをコピーしたCiscoのCisco SPiceキャンペーン

 

ただ「成功事例」のまねをするのは良くないよ、ということを確認できる失敗(と言えるでしょう)事例が紹介されていました

Old Spiceの二匹目のドジョウを狙ったCiscoが、自社のルーターのプロモーションを行うために、実施したバイラル動画キャンペーン、その名も"Cisco SPice"。

そのキャンペーンの主人公となったのが、経理のテッド。Old Spiceのキャンペーンで最初のシーディングの際に、The Old Spice Manへの質問を受け付けたように、

Twittterでハッシュタグ  #CiscoSPice をつけてつぶやくか、こちらのブログ http://bit.ly/az8bUG にコメントを残してください。意見をもとに一日中動画を作って投稿していきます。

So, send us topics via twitter to #CiscoSPice or comment on our blog http://bit.ly/az8bUG as we’ll be creating and posting videos throughout the day on our blog based on your inputs

というスキームで実施を試みた模様。

実施部分のみ見ると、Old Spiceのキャンペーンに似ていなくもないですが、バイラルにヒットさせるには色々と足りなかったことが分かります。ここではエントリに書かれの分析と筆者の意見を交えながらその理由を列挙してみたいと思います。

1. ステージが準備されていなかった
Old Spiceのバイラル動画キャンペーンの場合、すでに数ヵ月前から、テレビCMやYou Tube上で有名になっていた。シスコの経理のテッドはそうではなかった。これは筆者が先日のエントリに書いた成功理由「インパクトのある、すでに人気のある人物の採用」の真逆であったと言えます。

2. 誘導先がなかった
上の理由と関連しますが、Old Spiceの場合、テレビCMで有名になった「その男」が登場することで、演じるキャラクター性や会話のトーンが程度定義され、必然的に商品のテレビCMを連想することに繋がる設計になっていたと思います。では、ルーターのバイラル動画キャンペーンに登場する「経理のテッド」は視聴者をどこに導こうとしていたのでしょうか?

3. Twitterキャンペーンが最適化されていなかった
これは致命的なミスといえそうですが、Old Spiceのキャンペーンでは、専用のアカウント@OldSpice が情報発信の起点となって使われていましたが、Ciscoの場合は動画の情報を発する専用アカウントがなかった模様。@CiscoSpice というアカウントが確保されていたようですが、プライベート設定の状態。

4. まねしきれていなかった
動画を見くらべていただけば分かりますが、バスタブにタオルを巻いて立ち、質問に答えていく、というスタイル以外は、コンテンツとして別物といってもいいでしょう。

このCiscoのキャンペーン、結果として作られた動画は検索で確認する限りでは全部で10強程度。その視聴数も数百から数千、合計してもざっと2万程度と何ともさみしい。

事例から成功の要因を学ぶことは重要ですが、中途半端にまねするだけではダメ、ということですね。 

3日間で1100万回以上視聴されたP&Gのバイライル動画キャンペーン:Alyssa Milanoをバスタオル一枚にさせてしまったThe Old Spice Man

Procter & Gambleが、先週注目を集めるバイラルキャンペーンを行いました。 そのキャンペーンの主人公となったのが、上のCMに出てくる"The Old Spice Man"ことIsaiah Mustafa氏。

The Old Spice Manのように男らしい香りを身につけようではないか、というのがCMのコンセプトで、YouTubeチャンネルには過去の面白いCMがそろっています。Isaiah Mustafa氏は元NFLプレイヤーで、2月のスーパーボウルの広告で登場したとのこと。

さて、そのOld SpiceのCMが先週のViral chartでTop3を独占しました。しかも先週だけで合計700万回以上の視聴数になっています。

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via adage.com 

そのような快挙を生んだキャンペーンとは、TwitterをはじめとするソーシャルメディアとYouTubeを連動させたものでした。

それも普通の動画ではなく、Twitter上のインフルエンサーにあてた挨拶でした。

2日間の大キャンペーンで、チームは180もの"挨拶"動画を作成した。それは結婚のプロポーズに始まり(彼女は受理した)、様々なセレプリティとのやり取りを含むものでした。それは例えば、Ellen DeGeneres, Demi Moore, Christina Applegate, Alysa Milano, George Stephanopoulos, オリンピックスピードスケート選手のApolo Ohno, ゴシップブロガーのPerez Hilton, テック・かジェット系ブログのGizmodo, スタンリーカップチャンピオンのChicago Blackhawks そしてFacebookde1千万人ものファンがいるStarbucks でした。

In a two-day blitz, the team produced more than 180 video "shout-outs," including a marriage proposal (she accepted) and exchanges with celebrities including Ellen DeGeneres, Demi Moore, Christina Applegate, Alysa Milano, George Stephanopoulos, Olympics speed skater Apolo Ohno, gossip blogger Perez Hilton, tech gadget blog Gizmodo, Stanley Cup champions Chicago Blackhawks and Starbucks (which now has 10 million fans on Facebook). (businessinsider.com)

キャンペーン自体は、以下の3ステップからなるシンプルなもの。

・事前にソーシャルメディアを通じて、Old Spice Manへの質問を募集
・寄せられた質問の中からいい内容や影響力のある人への返事を動画で撮影
・撮影した動画をTwitterなどで本人に対して発言する

バイラルが最初に広がったきっかけと見られているのが、Digg.comの創業者であるKevin Rose氏(フォロアー数約117万人)に宛てた動画。 

OldSpice: @kevinrose feeling better? http://digg.com/comedy/Get_Well_Ke… (07/13/2010 11:31:30 PM from web)

「良くなったかい?」という内容で投げかけられたこのツイート、実は下にあるように6日間も熱と肺炎に苦しんだというKevin氏の現状を踏まえたもの。

kevinrose: Day 6 of the fever/pneumonia, first day I've felt semi normal, fever @ 99F, now back to bed, enjoy your saturday all, make the most of it! (07/11/2010 12:18:18 PM from Twitter for iPhone)

しかもつけられているリンクは直接YouTubeではなく、Diggに投稿された動画のリンクになっています。

実際の動画がこちら。 

やぁ、ケビン、体の調子はどうだい?よくなっているといいな。俺自身は一度も風邪をひいたことがない。なぜなら体の98%が筋肉でできていて、筋肉は病気にならないから。俺の体で筋肉でない1%は両耳だ。耳は軟骨でできているからな。だが調べてみるとそうではないようで、耳は熱を出さないらしい。これって俺たち2人にとってすばらしいことだって思わないか?つまり、俺は肉体において明らかに勝っていて、お前はインターネットの天才だから知性で抜きん出ている。お前の明晰な頭脳と、俺の強靭な肉体と、ワイルドでハンサムなこの顔ががひとつになったら、どう思う?いや、それはお前にはできない。俺にも。誰にも。なぜなら、脳が爆発すると考えるのは健康的ではないからな。ではケビン、ありがとう。いや、お前の天才的なコンピュータ言語で言おう。10010110100001101。(一部意訳です。。。)

これにKevin氏が「これまでで最高の動画!」と反応。 

kevinrose: HOLY SH*T, best get well video EVER from the old spice man!: http://bit.ly/dpSeOs (07/14/2010 4:17:30 AM from Tweetie for Mac)

結果、6千回以上もdigg(日本で言うと"はてぶ")されることとなります

さらに凄いのが、 Kevin氏のこのツイートを引用した動画を作っているところ。それを見たKevin氏は「ストーカーされている!」と驚くほど

また、このやり取りを見ていたGuy Kawasaki氏(フォロアー数約25万人)が紹介したところ、 

GuyKawasaki: Old Spice dude replies on Twitter with personalized videos http://idek.net/2pAw (07/14/2010 2:20:33 AM from API)

Old Spice マンが、「@guykawasaki、ビデオを広めてくれてありがとう。ところで、girl kawasaki はいないの?」と、もちろん動画つき返答

これを見てわかるように、動画とツイートは、反応に対するフィードバックも製作されていた、しかもリアルタイムで、ということのようです。

圧巻はバスタオル1枚になってしまったAlyssa Milano氏(フォロアー数約94万人)のこの動画でしょう。

(動画が削除されてしまったようなので、別のリンクを張りました。彼女の公式サイトでもご覧いただけます。)
ちなみにここでAlyssa Milano氏は、$100,000 をメキシコ湾の原油流出事故の復旧に寄付することをThe Old Spice Manに提案しています。

こうした、個別のユニークな動画とTwitterを繰り出し続けた結果は、上にご紹介したCM動画の700万回以上の視聴に加え、

Old SpiceのTwitterフォロアー数は1,000%以上も増え、約600,000人がFacebookの"Like!" ボタンを押した。

Old Spice's Twitter followers increased more than 1,000 percent. Nearly 600,000 people on Facebook gave its ads a thumbs-up "like it" vote. (businessinsider.com)

さらに、The Old Spice Manの一連のキャンペーン動画が3日間で1100万回以上も視聴されるという、申し分のない結果になったようです。

さてさて、このものすごい集中的なキャンペーン、いろいろと学べるものがあると思います。記事にもTipsが紹介されていますが、ここでは筆者の考えを以下に整理します。

1. シンプルさ:セレブリティを含むTwitter上のインフルエンサーにthe Old Spice Manが、動画を通じて返事・挨拶をする。基本的にはそれだけのシンプルなスキームです。スキームが複雑になるほどキャンペーンの運営は難しくなり、成果に結びつきづらくなるもの。製作される動画そのものも非常にシンプルにできています。
2. インパクトのある、すでに人気のある人物の採用:すでにテレビCMで一定の認知と人気を博している人物を起用することで、キャンペーンの受容度が高まっています。キャンペーンに巻き込まれるTiwtter上のインフルエンサーも、「まったく知らないキャラのたった人物」では絡みづらいというもの。
3. 相手の文脈に合わせてパーソナライズされたコンテンツ:先にご紹介したKevin氏へのツイート・動画コンテンツのように、相手の状態(この場合は病み上がりのIT界の著名人)にあわせて、作られています。
4. 絡むのが好きなインフルエンサーを巻き込む:バイラルに広げるための重要な部分。インフルエンサーを選ぶ際にも、その相手がTwitterで絡むのが好きかどうか、というのも大事な判断基準になります。
5. フィードバックの(リアルタイムな)反映:特に今回はリアルタイムの体制が組まれており、Alyssa Milano氏に対しては4回も受け答えの動画を作っています。このように、ソーシャルメディアからのフィードバックを反映し、対話を行っていたのが今回のキャンペーンの秀逸なところで、さらにバイラルに広がった要因だったと思います。

もし今の日本で同様なキャンペーンを行うとしたら、例えばどんな人を立ててやるのがいいんでしょうかね?嗜好は少し異なりますが、こども店長や白戸家のお父さんなどで実施できればヒットしそうですね。

99歳の女性がiPadで豊かな人生を取り戻した瞬間:iPadで緑内障を克服

 
この動画はテクノロジーが人生を豊かにする瞬間を共有してくれたものです。
 
iPad発売当初、2歳の子供がiPadを巧みにあやつる動画が公開され、これぞデジタルネイティブ!というBuzzがおきましたが、こちらはハートウォーミングなストーリー。
 
iPadを使っているのは、99歳のVirginia Campbellさん。
 
彼女にとっては初めてのコンピュータです。
 
Virginiaさんは、緑内障を患ってからは大好きな読書をすることがとても難しくなってしまったそうですが、iPadによって、彼女の人生は変わったそうです。
 
iPadのディスプレイの明るさ調整とタップによるフォント拡大によって、楽しい時間を取り戻すことができたからです。
 
すでに2冊の本を読み、12の詩を書いたそうです。
 
その一つがこちら。
 
この機械音痴にも分かる
100歳を迎えようとする私があきらめた
読み書き
いま、それが再び目の前にある
それは、この革新的なアップルのiPad
 
To this technical-ninny it's clear
In my compromised 100th year,
That to read and to write
Are again within sight
Of this Apple iPad pioneer.
 

企業のCEOがYouTubeを使うべき4つの理由

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会社の社長がTwitterを始めた、という話は最近耳にしますが、会社のYouTubeチャネルを開設して、社長がよく登場している、というケースは日本ではそう多くないと思います。
 
企業の広報担当としてはトップマネージメントを通じての対話は非常に大切な活動で、それはソーシャルメディアでも言えることです。特にB2BのITのソリューションや、機械、サービスなどの広報では、人の気持ちに届く「ネタ」があまりないため、「人」を出して温度を上昇させることが重要だったりします。
 
その際、動画は表情や声が直接分かるだけに、きちんと使えば非常に有効。
 
B2BのCEOがYouTbeを使うべき理由というエントリがあったので、抄訳にてご紹介。
 
1. メディアトレーニングの一環として
B2BのCEOの主な仕事がメディアリレーションでないのはもちろんですが、いずれ会社の重要なスポークスパーソンとして記者(やブロガー)と対峙することになります。プレッシャーがある中、メディアとの対話を成功させる秘訣はなんといっても練習。ただし年2回のPRスタッフとの模擬インタビューでは、不十分。
YouTubeチャネルのレギュラーメンバーとなることで、B2BのCEOはカメラの前で有効なこととそうでないこと、アイコンタクトや神経質なしぐさ、普段通りの会話のパターンなどによって視聴者がキーメッセージを聞き逃すということをより学ぶことができます。企業のYouTube動画では、台本があり、撮り直しと編集があるでしょうが、カメラの前に立つ回数を増やすことは、実際の記者とのインタビューを上手くこなし、役員インタビューにありがちな、前もって用意された仰々しい感じではなくしてくれるでしょう
 
2. Thought Leader
YouTubeを頻繁に使う、B2BのCEOの小グループの仲間入りをすることでCEOはソーシャルスペースにおいてThought Leader(一種の権威)になるでしょう。さらに、YouTubeに頻繁に登場することは、CEOの専門性を見せ易くします。短い動画を通じて、なぜソーシャルメディアを使うのか、いくつかの業界ニュースやそれに対する意見、新製品やサービス、顧客にもたらす価値などについて語ることができます。
 
3. スーツ姿とは異なる装い
顧客および潜在顧客、メディアや社内のメンバーに対してB2Bのトップマネージメントは、捕えどころがなく、エリートで近寄りがたい存在に見られがちです。定期的にビデオを投稿することは、関係作りに大いに役立ちます。特に、多くの人が忙しいマネージメントを実際に接する機会ないと考えているなら。
月例でのQAセッションを会社の関係者から募るのも良いでしょう。CEOが出張する地域別やマネージャーの状況に応じてシンプルに「状況の更新」として、会社の最新情報や、個人的な興味について語るのも良いでしょう。
 
4. 危機発生時の確実性
先日のエントリでも、危機発生時のビデオでの対応に触れていますが、危機発生時、オンラインでのステークスホルダーや、会社のフォロアーと対話をする(一方的に説明するというよりも)ことが、会社のYouTubeチャンネルに登場した経験があるCEOはより確実に行うことができます。
 
B2Bだけの話ではないですね。
 
個人的に気になるのは、ソーシャルメディアで評判となった場合CEOが調子に乗ってしまうかもしれない、という危険性があることですかね。
 

YouTubeの投稿ビデオの自動字幕表示が、日本語訳対応している動画

Youtube
 

先日のエントリでご紹介した、YouTubeの投稿ビデオへの自動字幕表示ですが、日本語訳を含む多言語展開のベータテスト版が公開されているようです。

さすがに完全な翻訳とは言えませんが、意味は伝わってきますね。 

ご参考

YouTubeが投稿ビデオに自動で字幕を付けられるサービスを開始:ビジネスへの恩恵も

これは凄い。。。

YouTubeが、Googleの音声認識技術を使って、投稿されたビデオに「字幕」を付けるサービスを開始するそうです

上のビデオがそのデモですが、しゃべっている内容が字幕になって表示されています。英語からでしょうが、Google音声検索のように日本語にもきっと対応していくことでしょう。

コンテンツが国境をさらに超えやすくなるだけでなく、

・聴覚障害者向けの動画コンテンツ
・語学学習
・字幕によるエンターテイメント(バラエティ番組での字幕の感覚)

などなど、色々な恩恵を生み出しそうですね。

表示する字幕のカスタマイズや、テキストデータへの書き出しなどができると、さらに可能性が広がりそうな感じです。